日本の金融知識は米国にも劣らない!?

日本と米国の金融リテラシーの違いについて紹介します。

一般的に米国は金融大国であり、多くの人は米国の方がリテラシーがあると考えていると思います。しかし、実際はどうなのでしょうか。金融広報中央委員会の金融リテラシー調査を見ていきたいと思います。

米国の方が優れるポイント

米国の方が優れるポイントは複利に関するリテラシーです。

ここで問題です。
100万円を年率2%の預金口座に預け入れました。5年後の口座の残高はいくらでしょうか。利息にかかる税金は考慮しないものとします。

1. 110万円より多い
2. 110万円
3. 110万円より少ない

答えは1番の“110万円より多い”です。理由は複利効果により、年数が増えるごとに利息の増加量が上がるためです。

この問題の日本の正解率は44%でした。それに対して米国の正解率は75%です。結果として、圧倒的に米国の方が高くなりました。

複利はお金が雪だるま式に増えていく、お金がお金を増やす仕組みです。
銀行にお金を預けるだけでなく、証券や投資信託を行う人が多い米国の特徴が見て取れるということです。

日本の方が優れるポイント

日本は米国に完全に劣るのでしょうか。答えはNoです。日本が米国を上回るものがあります。それは、緊急時の金銭的備えです。

日本にはタンス預金という言葉があるように、手元にある程度のお金を持っておく文化があります。
緊急時の金銭的備えがある人の割合は日本54%、米国46%であり、この傾向が出ていると推察できます。

ところで、タンス預金をする人ってどんな人でしょうか。真っ先に浮かぶのは高齢者ですよね。
……と言うことはつまり、日本の割合を大きく引き上げているのは高齢者ということが考えられます。
実際、18~34歳は34%に対して55~79歳は71%であり、これが如実に表れているんです。

若い人は金融リテラシーを高めよう

結局のところ、総合的に見れば米国の方が金融リテラシーがあるということが分かります。これから先、定年を迎えて悠々自適な生活が可能な高齢者は良いでしょうが、長く働くことになる若い人は金融の面で不利と言わざるを得ません。

ですので、若い人は自分で金融リテラシーを身に付けましょう。
何もしなければ、老人たちが残した重い利息につぶされてしまいますよ。

おすすめ本を載せておきますので、参考にしてみて下さい。

世界の大富豪2000人がこっそり教えてくれたこと (王様文庫)
ゼロからはじめる! お金のしくみ見るだけノート

参考文献
金融広報中央委員会 金融リテラシー調査
https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/literacy_chosa/2019/

最新情報をチェックしよう!