タマネギの催涙性分を作る酵素の仕組みを東大が解き明かす

  • 2019年12月18日
  • 論文
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どうも。
さつきです。

今回は、東大がタマネギの催涙分子を作る酵素の仕組みを説き明かしたと発表しているので紹介します。

タマネギを包丁で切ると涙が出るのは有名ですね。でも、なんで涙が出るかを知っている人は、そんなに多くは無いと思います。

かと言う私も、「包丁で切ったら汁が出て、それが目に入ると涙が出る」と言う程度で、どんな成分が影響しているかは全く知りませんでした。

東大は、この涙が出る成分が出来る仕組みをスーパーコンピュータを用いて分子シミュレーションを行い、仕組みを明らかにしました。

発表によると、

1. 揮発性物質(催涙因子:PTSO)はタマネギが貯め込む硫黄化合物から2つの酵素の働きで生産される。
2. 酵素(催涙因子合成酵素:LFS)が原料化合物に働き、PTSOに変換される。
3. 2のPTSOは原材料由来の水素イオンが働くことをきっかけに付近の電子が移動することでできる。
4. これらは非常に短い瞬間で起こる。

とのことです。

なぜ、これまで解明されていなかったかというと、今回の反応には不安定な化合物が含まれており、またPTSOも反応して失われるため、現実的に測定は不可能でした。

それを今回、スーパーコンピュータを用いた分子シミュレーションによって明らかにしたことが成果となります。

ちょっと遠い存在に思えるスーパーコンピュータで、「なんでタマネギを切ったら涙が出るの?」という解析をしていると意外と身近に感じれます。

発表のリンクを出しておきますので、是非見てください。

それでは。

タマネギ催涙分子生成の複雑なプロセスを解明:食成分変化の解読へ福音


 

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